(番外編)米国の送金アプリ環境を構築する

(2020/5/10)

米国の方とのやりとりで送金アプリ(ここではvenmo)が必要になる事がある。Androidのgoogle PLAYは国によってインストールできるAPPが違ったり、米国の電話番号を取得して認証用のSMSを受信する必要がある。ここでは日本でどのように環境を作れるか、実際にやってみた手順を紹介する。

①米国の銀行口座を作成する

カリフォルニアアカウント・プログラム

送金アプリと連携させるための銀行口座。東京三菱UFJ銀行のカリフォルニアアカウント・プログラムを利用して米国の銀行口座を開き、デビットカードを入手できる。口座はインターネットバンキングで管理する。一連の手続きに2週間程かかった。

②米国に接続するVPNサービスを契約する
nord vpn

PLAYを米国版にするにはIPアドレスが米国のものである必要があるため、VPNを契約し、APPをAndroidにインストールする。

④米国のSIMカードを契約する
HanaCell
米国のSIMを日本で入手できる。SMSを日本で受け取る事もできる。

⑤米国のバーチャルメールボックス(リアルの住所)を契約する
physicaladdress.com

送金アプリは米国の住所やZIPコードを要求する事が多いため契約した。
実際のアメリカの住所がもらえる。実際に郵便物を受け取り、WEBで現地に開封依頼してPDF化してもらったり、日本に転送してもらったりすることができる。

⑥Paypalの米国アカウント作成する
paypal enroll
Google PLAYを米国に国変更するには、米国での決済方法を指定する必要があるため、paypalの米国アカウントを作成する。

⑦Google PLAYの国を米国に変更する
IPアドレスが米国であることとが必要なため、VPNで接続した上でAndroidのPLAYアプリ上の設定画面で国を決済方法を米国Paypalに変更する。すると国も米国に変わる。

⑧PaypalやVenmoやUNION BANK APPなど任意アプリをandroidにインストールして、銀行アカウントとの連携をする。

(参考費用)
・UNION BANK口座開設 無料(預入れるお金は必要)
・nordvpn $10/月程度
・HanaCell SIM $10/月程度
・physicaladdress.com $10/月程度
合計で概ね3千円強。アプリを使いたいだけなら構築後に解約しても良いかもしれないけれど、UNION BANKに米国住所登録すると何か通知とか来るかもしれないし、何かにつけてSMS認証が来るので残しておいたほうが良いと思う。(VPNは不要)

 

(2020/6/1追記)

UNION BANKの口座を開いた時にDEBIT CARDを申し込んでいなかったようなのでUNION BANKに電話して発行してもらうことにした。2週間程度でAirMailで日本に届いた。が、WebでこのDEBIT CARDをアクティベートした。

因みにUNION BANKの電話窓口は英語用と日本語用がある。最初オンラインアカウントのパスワードを間違え過ぎて初期化してもらった時は日本語窓口があるとは知らずに英語窓口に電話してしまったが、この時は日本語窓口に連絡した。日本語窓口も営業時間はPST(太平洋時間)なので、日本とはほぼ真逆。深夜は遅すぎるので朝早めに電話すると良いと思う。

だが、DEBIT CARDはこの状態では殆ど使えない事がわかった。DEBIT CARDで決済しようとすると、ZIP CODE(郵便番号)かBILLING ADDRESS(請求先住所)を要求される。UNION BANKをMUFG経由で解説すると請求先住所は日本の住所、郵便番号になっているので、たいがいのサイトでは入力できないかエラーになる。これを回避するためには住所を米国にする必要があるが、それはWEB経由ではできない事になっている。WEBにも住所変更のメニューはあるのだが、実行しようとすると権限がなく、電話するかUNION BANKのオフィスに来てくださいと表示される。電話しても良いのだが、わざわざそうなっているということは現に米国に住んでいることを確認したいのだと思うので、あまり積極的に電話する気になれない。

結果、現状DEBIT CARDを入手したものの、何にも使えない。だが何か不便かというとそうでもなく、PayPalやVenmoはDEBIT CARDでなくても銀行口座登録で使えている。

PayPalとVenmoについても補足しておく。銀行口座を登録すると2つのデポジット金額を入力するように求められる。日本にはあまりそういう対応は無いので少しわかりにくかったのだが、各サービスから実際に銀行口座に入金、引き落としが発生するので、銀行口座にログインして2回の入金された金額を入力する。自分はまた間違えすぎたのでロックされた。VenmoはE-Mailでロックを解除してくれた。PayPalはオンラインチャットでロック解除してくれたが、オンラインチャットでの解除は解除後10分以内に送られてくるPINを入力しないといけないのでタイミングが合わなくて4回くらいPINを再送してもらった。なのでできれば最初から間違えずに上記の2回のデポジット金額を入力したい。

(2020/6/26追記)
郵便物を米国から日本に転送してもらうためにはUSPS 1583 Formを記載してphysicaladdress.comに送付する必要がある。physicaladdress.comを契約するとフォーマットにある程度記載してくれたものが送られてくるので、身分証の欄と転送先の情報を記入するくらいで済むが、署名は公証人の前でしなければならないので、やっと公証役場に行ってきた。費用は1万千5百円で少し高いと感じるが仕方ない。その足で郵便局に行って国際郵便で送付したのだが、コロナウィルスの影響で通常7日で米国に到着するが、今は最低4か月、今年中に届くかどうかもわからないと言われてしまった。急いで受け取りたい手紙があるわけでは無いので別にいいのだけれど。